企画書に押印するはんこの大切さを考える
サラリーマンやOLの方であれば、上司や得意先に見せる企画書等の書類にはんこを押印する事が必ずあります。
はんこの印象を良くしたいと考える方は多くいるかと思いますが、はんこの印象というと「はんこを綺麗に押すこと」とストレートに考える方が圧倒的に多いでしょう。
ですが「はんこを綺麗に押す」というのが目的ではなく、「自分の印象をアップさせる」事が目的のはずです。
そのためには人ははんこからどのような印象を持つのか?という事を考えておかなければなりませんし、このような事は普段誰も気にしないため、人に差をつける事ができます。
企画書の価値は最後に押すはんこが決める
苦労して作成した上司や得意先への企画書に、あなたは指名の横にはんこを押すはずです。
また報告書にもはんこを押すでしょう。
ビジネス文章では署名することは少なく、ほとんどが印刷された氏名の横にはんこを押します。
これを「記名押印」といいます。
記名というのは自署以外の方法を指し、印刷された氏名のほか、人が書いてくれた氏名やゴム印を押したものも「記名」に該当します。
私たちが当たり前のようにしているこの動作は、ビジネス文章において殆ど「記名押印している」ということを、まずは念頭に置かなければいけません。
だからこそはんこからくる印章が大きな意味を持ちます。
記名押印の法律的な意味とは
記名押印には署名した場合と同じ効果があり、署名するということは、なによりも本人であることを証明します。
では記名だけだとどうでしょうか?
印刷された書類に記名されているだけでは、それが本当に本人かどうか確たる証明にはなりません。
だから印が必要になるわけです。
商法32条
「この法律の規定により署名すべき場合には、記名押印をもって、署名に代えることができる」
つまり「署名」=「記名押印」という事になります。
このことこそが、ビジネスパーソンにおいてはんこを使用する理由となっています。
その上で文章は誰が書いたかということが、非常に重要になってくるのです。
書いたという事は「この内容で間違いありません」「私が責任を持ちます」ということを意味します。
「私がこの書類を書きました」ということを、記名とともに印が大きな役割を果たしている事に着目すべきです。
頼りない印では印象に悪影響を及ぼす
例えば書類を受け取った相手が、無造作に押された印、形だけ押された印、頼りなくみえる印、もしくはシャチハタで押された印を見た時、どのような印象を持つのか考えた事はあるでしょうか?
そのような印はとても「この内容で間違い無い」「私が責任を持ちます」という事を伝えられないのではと考えます。
だから文章を受け取った相手は、そんな印を見ただけで中身まで読む気にならない。
もしくは「中身もどうせ印に見合っているだろう」と先入観を持つ場合もあります。
つまり、企画書や報告書の価値は、その表紙にあり印を見ただけでほとんど決まってくるのです。
ですが多くの方はそんなことまで考えません。
せっかく額に汗をかく思いで作り上げた企画書や報告書の表紙に、ポンっとはんこを押します。
それではあまりに勿体無いという事に、気づいて頂きたいと思います。